草薙龍瞬 著「反応しない練習」（要約と感想）

Audibleの無料体験で幾つか読みたい本はあったのですが、30日間の無料トライアルで1冊無料（関連記事：AmazonのAudible使い方完全ガイド）だったので、どんなものかと試しになんでも良いから聴いてみようと思って選びました。

個人的に、読んで良かったと思ったので、感想や内容を簡単にまとめてみました。これから「読んでみようかな」と考えている人の参考になれば幸いです。

 

率直な感想

　本書の特徴は「とにかく実践的かつ合理的」というところです。すぐに実践できることが多く書かれており、過去の自分に伝えたいと思う内容がたくさんありました。

　本書では、原始仏教、仏陀の教えをもとに、現代人が抱える様々な悩みに対する対処法を説いていますが、宗教に対する先入観を持たずに読むことをおススメします。

　「これ、良いかも？」と思ったことがあれば、実践してみてください。試して良かったなら続ければ良いし、イマイチだったら辞めればいいと思っています。

　少なくとも、私はこの本を聴いてから「また、いらん妄想してるなぁ」と妄想している自分に意識的に気付くようになりました。気付くだけでも、幾分スッキリします。

 

どんな人に向いている？

　結論から書きます。下の項目に該当し、それで「悩んでいる人」です。

 

　本書でもありましたが、必ずしもこれらの性格が「悪い」というわけではありませんし、良い方にはたらくケースもあります。ただ、どちらも悩みの原因にもなります。例えば、こんな感じでしょうか。

 

 

　私の場合、上の4つが性格的に該当していました。特に、10～20代の頃は酷く悩んでおり、今でも3つ目は「無意識にそう振舞ってしまう自分」がいます。

　本を読んで、すべての悩みが解消されるわけではないし、そんなに物事、簡単ではありません。ただ、こういう悩みを抱えている人にとって、刺さる内容ではあると思います。

 

これって宗教なの？

　最初にも触れた通り、「仏教」や「宗教」とあまり身構える必要はありません。これを読んで、仏陀に少し興味は持ちましたが、仏教自体への関心は変わりませんでした。

　内容としては、原始仏教と仏陀の教えをもとに、著者の考えを介して、現代人の抱える様々な悩みを紐解き、合理的かつ実践的な方法でその対処法を説いていきます。

　

　本書の中では、「怒り・欲望・妄想」の「三毒」という話が出てきます。

　書籍のタイトルにもなっている通り、あくまで「練習」です。その最初の「こうすると良い」に「気付く」「自覚する」があるわけですが、ふと気が付くと、妄想に駆られている自分、執着している自分に自覚的になりました。その続きの対処法も書かれています。

　また、本書では承認欲求の存在を完全に否定はしません。ときには、プラスの原動力にもなり得ると書かれていました。自分の状態を客観的に把握し、受け入れ、そこからどうすべきかを冷静に考えること。頭では理解していても、結構できていないんだなぁ、と後で気付きました。

メリットと効果は？

　私は、主に家事と散歩をしているときに、あれこれ妄想をする癖があります。

・頭の中で誰かを罵る、論破している自分

・誰かから褒められ、称賛されている自分

　また、ブログや小説を書いているときや仕事をしているとき等、自分が何かを始めるときも、頻繁に妄想をしがちです。

・「頭の中の誰か」にあれこれ意見される

　多分、他にもいろいろあると思います。これ自体、非難されるべきことでもないのですが、要は何か内面的に潜在する欲求の現れだろうなと考えています。

　こういう思考の癖みたいなものは、自分が何を欲しいと感じているか気付くことに繋がりますが、執着して、繰り返してもあまり意味がないんですよね。

「またやってるなぁ・・・」

　と自覚的になることで、それをストップするようになりました。それが、どんな効果をもたらすかは、続けないと分かりませんが、自分の思考パターンを改めて見つめ直すきっかけになりました。